殺菌用高出力UVC LEDアセンブリ
製品情報
製品特長
- リフレクターによる効率的な照射と均一照射で殺菌時間を短縮
- 殺菌効果の高い265nmの深紫外LEDを搭載
- 近距離から広範囲を照射可能
- 防塵防水性能(IP54相当)を踏襲した製品
- LED4灯、6灯の超高出力製品
新型コロナウイルス不活化試験
今回、藤田医科大学(医学部 ウイルス・寄生虫学 河本准教授)と共同で弊社アセンブリを使用した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の不活化効果の評価を行い高い有効性があることを確認いたしました。(試験①)
当社UVC LEDアセンブリは殺菌効果の高い265nmの波長に加え対象物に最適な配光を実現したことにより、近距離の5cmで広範囲をわずか10秒で99.9%、20秒で99.99%のウイルス不活化効果を確認しました。これにより器具の小型化を実現し短時間で広範囲の殺菌が可能となります。さらに不活化に必要な照射量が4.73mJ/ cm2であることを確認したことにより、殺菌器具の設計に不可欠な照射量を目的に応じて適切に設定することができます。
また、弊社UVC LEDアセンブリは265nmをピーク波長に持つ高出力UVC LEDを搭載していますが、275nmをピーク波長にもつLEDに置き換えたアセンブリを用いピーク波長の違いによる効果比較検証を実施しました。その結果、弊社が使用するピーク波長265nm LEDの方がより短時間(約半分の時間)でウイルス不活化の効果が得られることを確認いたしました。(試験②)
今後、新型コロナウイルス感染抑制に向けた表面殺菌、空気殺菌、また安全な水の提供に向けた水殺菌への利用が期待される。
試験① 新型コロナウイルス不活化試験
試験の概要・結果
・方法:5cm/15cmの距離からUVC光を照射しTCID50測定法により不活化時間を測定
・結果:5㎝で10秒99.9%、20秒で99.99%の不活化、必要な照射量4.73mJ/cm2を確認
15cmで100秒99.9%、200秒99.99%の不活化、必要な照射量9.46J/ cm2を確認
ウイルス感染価の試験結果
各距離における不活化時間
照射距離/減少率 | 99.9% | 99.99% |
5cm | 10秒 | 20秒 |
15cm | 100秒 | 200秒 |
不活化に必要な照射量
減少率 | 99.9% | 99.99% |
不活化照射量 | 4.73mJ/cm2 | 9.46mJ/cm2 |
紫外線照射前ウイルスを感染させた細胞
著しい細胞傷害性が認められる
紫外線照射後ウイルスを感染させた細胞
細胞傷害性は認められない=不活化
試験② 異なるピーク波長を持つLEDを使用した新型コロナウイルス不活化比較試験
・方法:20cmの距離から265nmと275nmのUVC光をそれぞれ照射しTCID50測定法により
不活化時間を測定
UVC照度はどちらも0.025mw/ cm2になるように駆動条件を設定
・結果:波長265nmは20cmの距離で300秒で99.99%の不活化を確認、必要な照射量は7.5mJ/cm2
波長275nmは20cmの距離で600秒で99.99%の不活化を確認、必要な照射量は15.0mJ/cm2
弊社が使用するピーク波長265nm LEDの方がより短時間(約半分の時間)でウイルス不活化の
効果が得られることを確認いたしました。
ウイルス感染価の試験結果
照射距離20cmにおける不活化時間と照射量
265nm | 275nm | |
99.99%不活化 | 300秒 | 600秒 |
照射量 | 7.5mJ/cm2 | 15.0mJ/cm2 |
試験風景
※藤田医科大学について
藤田医科大学は新型コロナウイルス感染症に関する研究開発に積極的に取り組んでいます。
2020年2月のダイヤモンド・プリンセス号船内での感染拡大においては、乗客・乗員の受け入れを経験し「藤田モデル」と呼ばれる感染拡大防止の先駆的事例を県内外の医療施設などに情報提供しました。
補足資料
試験③
試験の概要・結果
・方法:波長265nmのUVC光をより低い照度0.016mW/c㎡に設定し、20cmの距離から
TCID50測定法により不活化時間を測定
・結果:600秒で99.99%の不活化を確認、必要な紫外線照射量は9.6mJ/cm2
波長265nmではより低い照度の0.016mW/c㎡においても、試験②の波長275nmの
0.025mW/c㎡と同程度の同程度のウイルス不活化効果がであることを確認
ウイルス感染価の試験結果
波長違いによる不活化に必要な照度
265nm | 275nm | |
99.99%不活化 | 600秒 | 600秒 |
照度 | 0.016mW/cm2 | 0.025mW/cm2 |
大腸菌殺菌試験
照射距離2.4m、光源直下の殺菌試験
項目 | GL-15(15W) | UVM003(狭角×4台) | |
---|---|---|---|
直下照度 | 0.006 mW/cm2 | 0.008 mW/cm2 | |
大腸菌殺菌までに掛かる時間 | 99.9%の場合 | 約17分 | 約15分 |
99.99%の場合 | 約20分 | 約17分 | |
99.999%の場合 | 約28分 | 約20分 |
試験前
試験後(照射時間15分後)
北里環境化学センター試験結果(北生発2021_0333号)
シミュレーションサポート
- お客様の仕様環境のご提示により、
- 照射範囲、照射時間、照射量などのシミュレーションによるご提示が可能
事例 照明写真BOX内の殺菌シミュレーション
用途:照明写真BOX タッチパネルと椅子の殺菌光源:UVM003-0302U1-RM1 1台
駆動電流:IF=500mA
光源位置:床面より高さ100cm、背面壁付け 光軸を斜め45°方向に傾けて照射

シミュレーションモデル

照射分布図

対象エリア | 放射照度(mW/cm2) | 殺菌時間(分) | |
---|---|---|---|
タッチパネル | MAX | 0.0269 | 3.1 |
MIN | 0.0179 | 4.7 | |
椅子 | MAX | 0.0630 | 1.4 |
MIN | 0.0169 | 5.0 |
*1 新型コロナウイルス 99.9%不活化に必要な紫外線照射量 5mJ/cm2 (当社試験データより算出)
当シミュレーションデータは当社試算による参考値となり保証するものでは御座いません
約5分で新型コロナウイルス 99.9%不活化
深紫外LED製品の取り扱いに関する注意事項
- 本製品は深紫外線(UVC)を発光する製品です。
UVC は細胞に強い影響力を持っていますので、直接、身体に暴露することは危険です。 - JISZ8812では紫外線の許容量が定められており、260nmの場合、4.6mJ/cm2 (1日8時間)、270nmの場合、3mJ/cm2 (1日8時間)となっております。
駆動中は紫外線を直視しないでください。眼の痛み、視力障害の恐れがあります。
また、紫外線を直接皮膚に照射しないでください。皮膚の炎症を起こす恐れがあります。
紫外線が直接人体に照射されないよう、必ず紫外線をカットする防護メガネや手袋を使用するなど対策をしてください。
また、直接光のみならず反射光にもご注意下さい。 - 分解や改造すると、落下や火災、感電、けがの原因となります。
- 濡れた手で電源線を抜き差ししたり、製品の操作をすると、感電の原因となります。
- 異臭や煙が出たら、すみやかに使用を中止してください。火災や感電の原因となります。
- 製品を覆ったり密閉すると内部に熱がこもり、火災や故障の原因となることがあります。
- 殺菌用途以外の目的では使用しないでください。
- 製品に強い衝撃を与えたり、落としたりしないでください。また、照射部を触ったり、物を置いたりしないでください。
故障や思わぬ事故の原因となります。 - 植物は紫外線に対して敏感です。植物の種類によっては、葉がしおれ、枯れてしまうことがあります。
- 本製品の電源系統は、照明器具やその他の機器と別系統にしてください。
- 紫外線は壁紙、樹脂製品などを劣化させます。また近距離で照射すると急激に変色する恐れがあります。
光が照射される対象物の劣化、変色にはご注意ください。 - ガラス部は光学部品のため、製品の機能・性能・信頼性に影響を及ぼしますので、触れないでください。
また、紫外線照射中、照射直後は、ガラス及びその周辺部は高温になっている可能性があるため、触れないでください。 - リード線を引っ張る、リード線部を持って振り回す等、故意に過負荷をかけないでください。
- 紫外線曝露によるお客様または第三者に生じた人的、物的損害に対し弊社はその責任を負うものではありません。
- 照射範囲外でのUVC光が人体及び照射物に影響が無いことを確認し使用してください。