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リフロー対応エレクトレット・コンデンサ・マイクロフォンの開発

更新日:2006.05.27

[ 製品情報 ]

電子部品メーカーであるシチズン電子株式会社(山梨県富士吉田市 資本金19億8,855万円 枡澤 敬社長)では、従来の製品から大幅な性能アップを実現し、エレクトレット・コンデンサ・マイクロフォンの常識を大きく越えたリフロー炉対応の表面実装型エレクトレット・コンデンサ・マイクロフォン「CHM-04C」シリーズを新たに開発・量産・製品化します。
従来、携帯電話やデジタルカメラ、カムコーダーやICレコーダーといった音声入力が不可欠な小型電子機器には、小型のエレクトレット・コンデンサ・マイクロフォン(ECM)が多く使われていましたが、近年では、自動実装してリフロー炉に投入することが出来るシリコンマイクが使われることが多くなってきました。
シリコンマイクはコスト的に従来のECMに比べ割高となるものの、リフロー時の感度変化が小さいことにより、そのシェアを奪いつつあります。
しかし今回当社が開発したマイクロフォンは、ECMのコスト的な優位性を保ったまま、品質と生産性上の優位性を実現した革新的製品です。
従来のECMは、その構造上の特性から耐熱性が低く、当社の従来品のリフロー対応ECMもリフロー後の感度特性が平均-2dBと大きく、信頼性の面でシリコンマイクに大きく差をつけられていました。今回開発した「CHM-04C」シリーズは、新たなエレクトレット材の採用により、リフロー後の感度変化(減衰)を大幅に抑え、ほぼシリコンマイクと同等の品質を維持したまま、リフロー対応でき、しかも価格は従来品と同等に抑えています。
また、本来、シリコンマイクが優位であるといわれている外形寸法についても、当社独自の集合基板方式を駆使した精密加工技術により、シリコンマイクと代替可能な外形寸法を実現しています。
近年では、携帯電話をはじめとして、デジタルカメラ、カムコーダー、ICレコーダー、ノートPCなど、小型モバイル機器がさまざまな用途に使用され、その成長には著しいものがあります。
これら音声入力を必要とするモバイル機器には、マイクロフォンが不可欠であり、今後も大きな成長が期待されている市場です。
本製品は、その成長を続ける市場に新たな提案をする製品です。すなわち、シリコンマイクと比べて、感度特性や外形サイズにおいて、コンパチビリティーのある、もちろん実装性や生産性上のコストメリットにおいても同等以上のものを享受でき、価格においては従来のリフロー対応コンデンサマイクと同等というものです。
当社は、携帯電話をはじめとした小型電子機器向けに独自のパッケージング技術を駆使したユニークな製品を数多く投入しており、その信頼性の高さ、あるいはお客様に対するきめ細かな対応について、高く評価されているものと自負しております。本製品も、市場(お客様)の要求に、的確にお応えし、生産性向上に大きく貢献できる製品となっているものと考えています。
主な特徴は以下のとおりです。
 
  • 市場を独占しているシリコンマイクと同等の性能でありながら、低コストを実現。
  • 他の電子部品と同様、自動実装後にリフロー炉に投入することが出来、生産性の向上に大きく貢献、また、リフロー後、従来の問題点であった感度減衰が極めて少ない。
  • 自動実装時にチップマウンターによるピックアップ場所に制限がなく、取り扱いが容易。
  • リフロー時の熱風によるダイアフラム(振動膜)へのダメージがない。
  • 小型、薄型のため、設計の自由度が高まる。
  • 実装ラインでの半田濡れ性やフィレット形状の実装検査が容易。

諸特性
  • 標準仕様・・・感度-42±3dB、S/N56dB(Min)、
    外形サイズ4.2mm×4.2mm、厚み1.7mm
  • リフロー後の感度変化・・・ 弊社従来品:-2.0dB/2回
    本製品:-0.5dB以内/2回

本製品の生産能力は、2006年末において月産1000万個体制を整える予定となっています。
サンプル出荷等につきましては、ご相談の上、対応することになります。
 

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東京オフィス マーケティング第一課 田中
Ref CE-P139 05/06